WEB町長室

求められる遠大なる計画

2011年8月12日

民主党政権マニフェストの目玉である「子ども手当」が、たったの2年で廃止になるようであります。
いったい、この制度のコンセプトは何だったのかと呆れるばかりでありますが、いかに、短絡的な考えで政策を立案していたかということが伺い知れる一件であります。
まさに、無計画の計画であり、このまま推移すると日本の将来が危うくなると誰でもが危惧しているところだと推察いたします。

その点、老舗企業の方が立派であります。
住友グループの「住友事業精神」の中に、「遠大なる企画」という教えがあります。
これは、自分がある企画を作っても自分世代だけでは実現できない場合、次の世代が引き継ぎ完成度を高めていく。
二代、三代にわたって一つのプログラムを完成させるくらいの大きな志を持って企画せよという教えであります。

これを上ノ国町の事業に当てはめてみますと、現在進めている日本海グリーンベルト計画であります。
この計画は、上ノ国町の海岸林を復元するという構想でありますから、少なくとも数十年を要することとなりますので、まさに「遠大なる計画」と言えると思います。
世界自然遺産登録の屋久島には、樹齢7千年を超える杉の木が生えているそうです。
本計画でも、最初、10センチにも満たないカシワやミズナラの苗が、日本海の風雪に耐えて大木となり、何百年の歴史を刻むこととなるわけでありますが、壮大なロマンが感じられる事業だと自負しております。