WEB町長室

脇役、主役の演じ方

2009年4月17日

張本勲氏の通算3085本安打に満塁本塁打で並んだイチロー選手の快挙には、諸手を挙げて祝福であります。
まさにイチロー選手は、今年のWBCに続いて主役の座を守り続けておりますが、人生は主役ばかりを演じているわけにはいかなく、必ず、脇役に徹しなければならない時期が到来します。
そして、その脇役を演じなければならない時に、その人の価値が量られると言います。
前回のWBCで日本チームの監督を努めた王監督が、今回は相談役としてアメリカに赴いた際に同行したコミッショナーの手記であります。
日本選手が軽食をとるラウンジは、あまり広くなく数卓のテーブルとパイプ椅子がおかれているだけだそうですが、そこに王さんが同行したコミッショナーを連れて行きますと、一番隅のテーブルに座わるそうです。
そして、しばらくすると王さんはおもむろに立ち上がり、テーブルの上を綺麗にし、テーブルを並べ直すそうです。
それは、ワークアウトを済ませて入ってくる選手たちが使いやすいようにとの、王さんの心配りからであります。
しかし、そのことを若い選手は気づいていないそうです。
そして、選手たちがラウンジに入ってくると、王さんはさりげなくラウンジから出て行きます。
前人未到のホームラン記録を持つ王さんでさえ、主役はあくまで選手であり、自分は脇役であるということに徹底してのことだと思われます。
老人ホームで一番嫌われるタイプは、元校長先生や市役所の元管理職で、ホームに入所しても現役と勘違いして威張っているそうです。
お互い、気をつけたいものであります。