WEB町長室

惻隠の情の大切さ

2009年4月1日

千葉県知事選は、タレントで元衆議院議員の森田健作氏の圧勝となりました。
森田健作氏は、前回の知事選では6千票の差で敗退でありますが、まさにリベンジをはかったことになります。
ちなみに、千葉県知事選での6千票は、上ノ国町の有権者に換算すると約6票の差となりますから、前回の悔しさは半端でなかったろうと推察いたします。
従来、知事は国のキャリア官僚が大勢を占めておりましたが、宮崎県、大阪府に続いて千葉県にもタレント知事が生まれたことは、地方自治が大きな転換期を迎えているように感じられます。
ところで、私は毎回の選挙で気になることがあります。
それは、当選者の万歳三唱であります。
そう言う私も、7年前の当選時には何となく万歳三唱をしてしまったわけでありますが、この万歳三唱、マスコミがニュースとして万歳三唱の場面を流したいがために、マスコミの要請によって何回も行います。
しかし、考えてみると敗戦者には相当失礼なことであります。
普通、選挙に立候補するということは、町や県や国を良くしたいという崇高な行為からであります。
それなのに、本人が当選したとはいえ万歳三唱をするということは、相手を侮辱しているように感じられるのは私だけでしょうか。

王監督が、高校時代にある試合で完封優勝しベンチ前で大はしゃぎしていたときに、それを見ていた兄が「そんなにうれしいか。少しは負けた相手の気持ちを考えてみろ」と説教されたそうです。
今こそ、もう一度「惻隠の情」の大切さを考えてみることも必要ではないでしょうか。