史跡上之国館跡 勝山館跡(国指定史跡)


 勝山館は、後の松前氏の祖である武田信廣が15世紀後半に築いた山城で、16世紀末頃まで武田・蠣崎氏の日本海側での政治・軍事・交易の一大拠点でありました。
 20年以上行われてきた発掘調査により、中国産青磁・白磁・染付、国産の美濃焼、越前焼など約5万点の陶磁器や、金属製品、木製品など10万点余りの出土品や建物・井戸・空壕・橋などの跡が多数見つかり、館内での様々な暮らしぶりがよみがえりました。
 さらに、近年、調査・研究で明らかになってきた直下の町場の様子と併せて「中世都市」と呼ぶにふさわしい景観が見えてきました。
 また、今一つ注目すべきことは、当時アイヌの人々が使っていた500点余りの骨角器が出土していることです。中世史研究の第一人者故網野善彦氏は「この館にアイヌと本州人が混住していたことはほぼ明らかといってよいのではないだろうか。」(「日本海と北国文化」『北国の社会と日本海』小学館刊)と述べております。
 勝山館跡は、日本海北方交易や中世の生活様式など、「北の中世」を語る重要な史跡として、中学校・高等学校の日本史の教科書などにも紹介されており、興味尽きないテーマを与えてくれる史跡として大きな関心を呼んでいます。
 現在、館の内部では柵・空壕・橋などの立体復元、建物・井戸跡などの平面表示が進められています。勝山館の各ポイントには説明板が設置され、勝山館の構造や人々の暮らしぶりを確かめながら散策できるようになっています。勝山館跡の成り立ちを解説するガイダンス施設と現地を併せて見ることで、往時の景観をリアルに体感できます。



勝山館跡散策マップ(PDF:3MB)


面積  約350,000平方メートル
昭和52年4月12日 文部省指定
昭和62年8月10日 追加指定
平成18年3月31日 史跡の統合、追加、改称 文部科学省指定

▽上ノ国町文化財マップ①(PDF:905KB)


▽上ノ国町文化財マップ②(PDF:610KB)

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