WEB町長室

「問題解決」と「問題対処」の違い

2013年8月5日

JR北海道のトラブルが止まりません。
列車事故に始まって、覚醒剤常習運転手まで出てきてしまいました。
詳細はわかりませんが、一つ一つのトラブルに適切な対処をしてこなかったことが大きな要因かと推測されます。

その点、トヨタのトラブル対処は徹底しています。
トヨタの工場で、ある機械が動かなくなり、調べてみたところヒューズが切れていたことがわかった。
ヒューズを交換すれば、機械は再び動き始めます。
しかし、ヒューズが切れた原因を追及しなければ、取り替えたヒューズもまた切れてしまう。

そこで担当者が、この機械をていねいに調べてみたところ、ヒューズが切れたのは、ある条件で作動部分の抵抗が大きくなり、大電流が流れたためと判明した。

さらに作動部分抵抗が大きくなる原因を調査すると、作動部分の軸受けの潤滑油が不足していました。
担当者はそれでも満足せず、もっとさかのぼって潤滑油が不足する原因を追及すると、油圧ポンプに故障があることがわかったのです。

トヨタは、ここまで根源的な原因までさかのぼって手を打っていきます。
そして、これが真の「問題解決」だといいます。

それと対照的なのが、表面的なことだけを解決しようとする「問題対処」という手法です。

ただし、私であれば間違いなくヒューズを交換するだけで終わると思います。
そうすると、それは「問題解決」でなく「問題対処」と言うことになります。