WEB町長室

一歩を踏み出す大切さ

2013年12月4日

昨日、上ノ国中学三年生の総合学習で講話を依頼され、町の現状や課題、そして生徒には目標を定めて行動することをお話ししてきましたが、皆、真剣に聴講してくれました。

講話を終了し玄関から出ると、玄関前の広場に設置されているロダン作「考える人」の像が眼に入りましたが、対照的に、明治の頃から全国の小学校校庭に建立されていた「二宮金次郎」の像の逸話を思い出しました。

ロダンの像は思索に耽る姿でありますが、金次郎の像は薪を背負って本を読んでいる姿であります。

私は、金次郎の像は労働と学習の大切さを教えているんだと理解しておりましたが、そこにはもっと深い意味があったことを知りました。

金次郎の七代目子孫にあたる中桐万里子さんは、お祖母さんから、こんなことを聞かされてきたといいます。

幼い頃より祖母に金次郎のあの像について言われていることがありました。

「あの銅像の姿は貧しくても忙しくても、勉強が大事だ。本を読め!ということだと、どこかで教えられるかもしれないけれど、 それは違うのよ。

あの姿で一番大切なのは、背負っている薪と、一歩を踏み出している足なの。

だからあの像はね、本を読むことも、理想を追求することも大事だけど、でも、どんなときも行動することを忘れてはいけない。
 
どんな状況でも一歩を踏む出すことを忘れてはいけないというメッセージなのよ」


と。つまり、

「口だけ頭だけの人間には絶対になるな。実践することをなによりも大切にしなさい」

と言われてきたのです。

一歩を踏み出すということは、私にとっても大きな示唆となりました。