平成29年度 町政執行方針


 
上ノ国町長  工 藤  昇

平成29年度町政執行方針

 町議会の皆さん、町民の皆さん、平成二十九年第一回上ノ国町議会定例会開催に当たりまして、私の町政執行に対する基本姿勢と施策の方針について申し上げ、皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。
 さて、私は町政推進の基本理念を「町づくりは人づくり」として一貫して掲げて参りました。
 そのため、「輝くまちわたしたちの上ノ国」を目指して、激動する社会の荒波に、柔軟且つ迅速に対応可能な産業基盤の確かな町を目標に取り組んきましたが、残念ながら投資した効果が、未だ充分に出ていない現況下にあります。
 そのようななか、「まち・ひと・しごと創生法」に基づく、「上ノ国町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を平成二十八年三月に策定し、第五次上ノ国町総合計画の後期計画として位置づけ、推進しております。
 私は国に先駆けて本町を支えてくれる子育て世代を支援するため、「子育て支援対策基金」を創り、保育料の無料化、小・中学校の給食費無料化等の施策を実行してきており、今後においても若者が子育てしながら生活できる産業基盤強化を念頭に置き、農林漁業・商工業振興の施策を展開していくとともに、上ノ国町総合計画の基本理念「安全・安心」、「自立・自律」、「参画・協働」を、町づくり・行政推進の基軸とした町政執行に当たって参ります。
 以下、本年度予算に計上させていただきました、総合計画及び創生総合戦略の基本目標別にその施策大要を申し上げます。

 


 第一に、創意工夫で地域の活力を起こす産業交流のまち ~ しごとをつくり、安定して働けるようにするまちづくりとして

 農業につきましては、本町の特性を活かした作物の産地化と、付加価値の高い農産品作りに取り組むとともに、農地の流動化と集団化など効率的な利用を図り、担い手の確保と育成、生産基盤の整備などを推進し、持続可能な農業を目指します。
このため、農業後継者等支援、土づくり推進、ほ場改良、サヤエンドウ連作障害対策等、具体的な施策を展開するとともに、新函館農業協同組合の施設整備に対し助成をして参ります。
 さらに、平成二十七年度より実施している「農業機械等導入支援事業」を継続実施し、生産性の向上の促進を図ります。
 また、アスパラ、サヤエンドウ、ニラ等、特別振興作物の安定生産と収量増を図るため、施設野菜栽培用ハウス整備に対して大胆に助成して参ります。
 林業につきましては、計画的な森林整備の推進及び保全に努めるとともに、町有林の整備、民有林整備支援等、充実・拡充した施策を展開し計画的な森林施業を促進します。

 

 

  次に、水産業は、活力ある水産業の確立に向けて、担い手の育成・確保対策、漁業基盤の整備、効果的な増養殖による水産資源の確保や、冷却水槽等畜養施設を有効利用し、水産物の流通を有利に展開したブランド化を推進します。
 沿岸漁業特別対策事業では、これまで推進してきた、漁業後継者育成対策、漁場調査、実入り不良ウニ移植事業の実施により、前浜資源の増大と漁家経営の安定化を図ります。さらに、ナマコ及び秋サケ資源増大対策のため助成をします。
 また、日本海漁業振興緊急対策事業として、ホタテ、アワビ、アサリなどの養殖事業を推進して参ります。

 商工業につきましては、商工会と連携した魅力ある商業環境づくりを進め、地域経済の活性化と雇用の場の確保に向け、既存企業の体質改善と労働対策として若年者等の雇用に対する支援をします。
 具体的には、卒業から三年を経過しない者を雇用した場合に、雇用した企業に助成を行い、若年者の雇用を促すとともに、人材の確保を図って参ります。また、地域振興事業の推進、 新たな商品開発や販路拡大に取り組む商工振興へ支援をして参ります。
 観光振興につきましては、北海道新幹線開業というチャンスを活かすべく、積極的なPR活動を推進し、多様化する観光ニーズに即した多面的な取り組みを進め、観光・交流機能の拡充に努めます。
 このため、道の駅「もんじゅ」の地域商社化に併せ、日本海情報交流館「文珠」を平成二十八年度繰越予算により大規模修繕を行います。
 また、道の駅「もんじゅ」を核にして、積極的に活用することにより観光振興を図り、特産品開発・販路拡大、及び交流人口の拡大の取り組みを進めて参ります。
 さらに、町内産品と観光PRのため、広域観光体制の充実を図り、道内外のイベントに積極的に参加いたします。


 第二に、だれもが安心して生涯健やかに暮らせるまち ~ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるひとづくりについては

 少子・高齢社会を迎えて、保健・医療・福祉体制の充実と、地域ぐるみでの要援護者等への支援を行うとともに、町民にとって身近な対応が可能となる環境づくりを推進して参ります。
 健康で元気に暮らせるよう、健診や保健事業の充実強化を図るとともに、地域・行政・医療機関が連携した指導・相談体制を整え、町民が主体となる健康づくりを推進します。
具体的には、脳ドック検診への助成、特定健康診査とがん検診の充実、ピロリ菌検査及び除菌治療、及び小児慢性特定疾患患者の通院交通費の助成を行って参ります。
 さらに、町民の健康を促進するため、花沢温泉簡易浴場を建て替えします。

  地域医療につきましては、医療ニーズの高度化、多様化に対応し、安心な医療が受けられるよう、二次医療機関と連携した医療体制をつくり、町立診療所の医療施設整備及び救急医療体制を充実強化して参ります。
 併せて、本町において医師、看護師として従事しようとする者に、修学資金の貸付を行い、医療従事者の育成と充足を推進して参ります。
 また、道南ドクターヘリにつきましては、地域医療と連携した効率的な運行を推進いたします。
  次に、子育て支援の充実について申し上げます。
保育サービスの充実をはじめ、安心して子どもを産み育てられる環境をつくり、子育てに関する学習や交流を通じて家庭の育児能力を高めるよう努めます。
 具体的には、「子育て支援対策基金」を有効活用し、保育料の無料化を始めとした子育て支援を継続実施して参ります。
 併せて、高校生までの医療費無料の乳幼児等医療費支給事業、母子保健活動事業、妊婦健康検査及び特定不妊治療費助成事業等を引き続き実施し、子育て支援の充実を図って参ります。
 また、多様化してきている保育形態・発達障害療育体制・留守家庭児童の育成等を充実するため、子ども支援センターの建設を検討します。
  次に、高齢者福祉と障害者福祉の充実については、高齢者が住み慣れた地域でいきいきと暮らせるよう、社会参加や在宅生活への支援を行い、障害者が地域社会の一員として自立した生活が出来るよう、相談支援事業所への支援を行い自立支援サービスの定着や充実を図り、地域で関わり合える社会環境づくりを推進します。
 さらに、檜山南部四町の広域事業所である子ども発達支援センターを充実させるとともに、啓発活動等を広域的に実施して参ります。
  次に、地域福祉の充実については、住み慣れた地域で安心して暮せる環境づくりに向けて、社会福祉協議会を中心とした、ボランティア団体などとの連携を密にし、地域も交えた福祉の向上に努めます。
 また、ボランティア意識普及のため、社会福祉協議会・民生委員等の活動を支援して参ります。


 第三に、自然と共生し美しくゆとりある安全安心のまち ~ 安心な暮らしを守るとともに地域と地域を連携するまちづくりについては

 自然が満ち溢れ、その自然や緑を背景とした美しい街並みを整備するとともに、持続可能な循環型社会を構築し、人と自然が将来にわたって共生するまちを目指します。また、自然災害から住民を守る安全確保に向け、防災施設の整備など地域防災の体制強化、海岸・河川の保全、治山事業の推進に努め、豊かな自然を財産とし、安心・安全に暮らせる総合的な防災対策を推進します。
 二月九日、道防災会議地震専門委員会が津波浸水予測図で、上ノ国町は最大水位十二・六㍍、最大浸水二百七十㌶と公表しました。各地域ごとの水位・予想浸水域等の資料を道防災会議から入手し、ハザードマップの見直しなどが必要と考えられますので、避難体制を含めた検討を早急に行います。
 いずれにしましても、災害時要援護者対策の充実、地域防災計画と洪水・津波に対するハザードマップ等を活用した啓発、避難路の整備等ソフト・ハード両面から防災対策を推進して参ります。

  次に、交通事故死ゼロ・連続三千日を一月二十日達成し、三千五百日を目指しているところです。さらに、安心・安全な環境づくり推進のため、地域における安全意識の高揚と、犯罪や事故のない防犯体制の充実を図り、住民の暮らしのニーズに対応した環境づくりを推進します。
 また、常備消防による救急体制を充実するとともに、消防団の活性化、火災予防・初期消火・救急救命の知識の普及啓発を進めます。

  環境保全の推進につきましては、ごみの分別、リサイクル活動、生活排水処理対策を推進し、自然環境と調和した持続可能な循環型社会の形成に取り組み、町民が生涯にわたって快適に暮らせる生活環境づくりを進めます。
 このため、ごみ収集・処理体制の充実、ごみ減量化・循環型社会形成への活動の促進、ごみの不法投棄防止、生活排水施設整備を実施し環境保全を推進して参ります。
 生活環境の整備につきましては、まず、水道事業運営基盤強化のため、上水道事業を簡易水道事業に統合し、上ノ国町簡易水道事業として運営して参ります。次に、町民の居住環境の向上と地域経済活性化対策の一環として、住宅リフォームに要した費用の支援を引き続き行います。さらに、公営住宅の整備、公園・緑地の整備・管理に努めて参ります。
 また、町内全域の空き家等の実態調査を行いましたので、空き家の利活用と危険空き家対策につなげて参ります。
  次に、道路・交通・通信基盤の充実については、上ノ国町・江差町・木古内町の三町協議会でバス運行をしていることから、道道江差木古内線の早期整備促進を要望して参ります。
 また、道道と国道二百二十八号、及び町道が複雑に交差している大留交差点改良を引き続き重点課題と位置づけ、町道と橋梁の整備を促進し、安全で快適な道づくりの推進と情報通信基盤を整備します。


 第四に、自ら学び地域と共に人を育む教育文化のまち ~ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるひとづくりについては、後ほど教育長から教育行政執行方針で詳しく述べられますが

 社会教育・生涯学習につきましては、子どもから高齢者まで、生涯を通して主体的に学ぶ環境を充実し、自らを高め、豊かな人生を送れるよう、学校教育と連携を図りながら進めます。

 学校教育については、基礎的・基本的な学力の向上や豊かな心の育成をはじめ、国際化・情報化など時代の変化に対応した教育内容の充実を図り、特色ある教育・学校づくりを進めます。
 子育て支援対策と学校教育推進のため、小・中学校の給食費を全額助成して参ります。

 次世代を担う人材育成につきましては、「教育は、まちづくりの原点である」ということを再認識し、まちの未来を担う子どもたちに対して、地域の特色ある体験活動やハイレベルなスポーツ見学・研修等からスポーツ振興を図り、心豊かな総合的なバランス感覚に富んだ人材の育成に努めます。
 スポーツの拠点となる、上ノ国町スポーツセンターの完成が本年度となっており、本体建設・電気設備・機械設備、及び外構工事の予算を計上いたしました。
 また、スポーツ・文化活動につきましては、すべての町民がそれぞれの体力や年齢に応じたスポーツ活動を行える環境づくりを推進するとともに、住民主体の芸術・文化活動を支援します。

  本町は、北海道でも類をみない歴史・文化遺産を有しているため、その文化財施設等の整備・保存管理はもとより、伝承と活用を推進し普及啓発を行って参ります。

 

 

 第五に、語らいとふれあいが実感できる参画協働のまち ~ 安心な暮らしを守るとともに地域と地域を連携するまちづくりについては、住民と行政の信頼関係を築いた上で、住民・男女共同参画により「協働のまちづくり」を進め、地域社会における課題解決や住民生活に密着した効果的な事業を展開し、住民の満足度を高めるまちづくりを目指します。
 このため、広報・広聴活動を充実させ、情報公開を推進し、ボランティア団体等へ支援をしていきます。
 また、コミュニティ活動の推進につきましては、町内会活性化事業の実施により町内会活動を活性化して参ります。

 広域行政の推進につきましては、住民の生活圏の広域化に対応するため、その役割を十分に踏まえた中で、周辺自治体と連携協力し、人と経済・文化の交流による相互の発展、産業、地域活性化を図ります。

  効率・効果的な行財政運営については、財政の健全化、行政サービスの質的向上、職員の資質向上を図ることにより、住民に信頼される自立可能・持続可能な行財政の確立を目指します。

 以上、平成二十九年度の町政執行に臨む私の基本的方針を述べさせていただきました。
 日本の人口が減少に転じてから十年以上が経過しておりますが、上ノ国町の少子高齢化と過疎化は危機的な状況下にあります。
私たちは、この現実をしっかりと受け止め、子や孫に夢ある未来を創り上げるために立ち上がることが求められておりますので、全町民の英知を結集した未来づくり、町づくりに向かって邁進する所存であります。
 引き続き、町民全ての皆様、上ノ国町議会議員皆様に温かいご協力と力強いご支援を賜りますよう、心よりお願いを申し上げ、平成二十九年度町政執行方針とさせていただきます。
 

問い合わせ先

総務課庶務防災グループ
電話:0139-55-2311 ( 内線 207 )