生涯学習ごあんない~生涯学習を培う「学社融合」をめざして~

本町生涯学習の特色

地域を基盤とする活動

当町の生涯学習活動は、町生涯学習推進中期計画を基基盤に、町民の学習需要の多様化・高度化に対応するため、地域を基盤とした住民の自主的、自発的活動に依り推進されています。
とりわけ地域の実態と住民ニ-ズに即応するとともに、まち(地域)起こしの誘発となるよう、町内5地区に「地区生涯学習推進会議」を立ち上げ、地域の特色を生かした活動の推進に努めています。 
また、生涯学習を培う「学社融合」を目指して、地区の活動推進事務局を学校に置き、地域の歴史・文化・行事・スポ-ツ・ボランティア活動等、多様な活動の促進を図っています。
 

出前講座の開設

さらに、平成12年度からは町役場職員を中核とする「出前講座」が開かれ、町民の多様な学習ニ-ズに応えています。
本町の出前講座は、少人数のグル-プ(町民3人以上)の学習需要に対応するもので、学習者の要望により生涯学習推進本部が講師や指導者等を派遣する仕組みになっています。
 

古い歴史を誇る町

本町は北海道の南部、渡島半島南端の日本海側に位置し、山・川・海の自然条件に恵まれた町です。
町の面積の92%が山林で、上ノ国地区を中心に農村と漁村が分布し、役場より両町界までの各25キロの区間に21の集落があり、町内会が組織されています。



本町への和人の定住は早く、文献によると800年を越え、「北海道 夜明けの地」とされています。
過疎化の進行によりピ-ク時から半減の状況にありますが、今は落ち着きを見せています。

古い歴史を誇る本町には、中世期築造の山城・勝山館等の遺跡があり、近年の発掘調査により中世の北涯に開けた最大交易都市としての繁栄の足跡が読み解かれています。
 

生涯学習推進体制機構

組織立ち上げの経緯

本町の生涯学習推進の組織体制は、平成2年4月に「自らいきいきと学び続ける生涯学習社会の実現をめざす方策」について、町の諮問を受けた「町生涯学習推進構想研究協議会」の答申(同年11月)に基づいて策定されました。
その後、各種委員会・要綱等の設置と作成、設立決起大会と各種委員の委嘱等を経て、平成5年4月、湯ノ岱・早川の2地区を実践地区に指定、3か年間の試行実践の後、平成9年4月、概ね小学校区単位に河北・上ノ国・滝沢の3地区にも組織を立ち上げ、以降全5地区の「地区生涯学習推進会議」により活動が推進されています。 これにより、従来町内会単位で実施されてきた社会教育学級をはじめ、高齢者・女性・家庭教育等の21の学級・教室は生涯学習活動に包含されることになりました。

推進体制機構図

 

地区実践活動の概況

生涯学習推進本部・推進室は、町総合発展計画との整合性を図りながら、町生涯学習中期計画の実践課題に基づき、生涯学習のまちづくりをめざす環境整備と地区学習活動の支援を図っています。
特に、学校・家庭・地域が連携する実践活動を中核に、生涯学習の推進に努めております。

参考1 : 河北地区生涯学習推進会議の実践

生涯学習のまちづくりを指標に、住民一人ひとりが自己充実と生活の向上に取り組めるよう、教育資源の活用と条件整備に努めながら、地域に根ざす実践活動の推進を図っています。



河北地区では、町内会・老人クラブ・女性会・PTA・学校と連携し、農村地域の特色を取り入れた、「ほたる舞い、心うるおう里づくり」をキャッチフレ-ズに、地域住民の知恵や技を出し合い、集う楽しさ・創る面白さの体験を、子ども達と共に汗を流しながら実践しています。
学校と地域が連携する実践として、達成感に充ちた野菜作り体験と収穫祭等を通した、子ども達の心にふる里を育む活動です。
 

参考2 : 滝沢地区生涯学習推進会議の実践

生涯学習のまちづくりは、地域を基盤とした実践活動の推進により、自己充実を図りながら、まちに人の温もりと元気をとり戻すまち(地域)起こしの営みでもあります。



滝沢地区のめざす実践は、漁村の特性と条件を生かした学習実践です。
地域の子ども(園児、小学生)と大人達が、地域学習や地域運動会をとおして、郷土の自然にふれ、ふれあう場を創出し、滝沢地域の生活と歴史、文化を知り、ふる里への愛着と誇りを育む活動としても意義深いものです。
 

活動の成果と課題

活動の成果

  • それぞれの地域の特色を生かし、地域を基盤とした個性的な実践活動が推進され、子どもと共に住民がふる里に目を向け、ふる里を捉え直しながら、ふる里への愛着と誇りを育んでいます。
  •  地域と学校が結びつきを強め、地区推進会議の支援のもとに、ふる里学習等の実践活動が各地区において、積極的、創意的に展開されています。
  •  学校や家庭が地域に開かれ、人のかかわりをつくりながら、地域の温もりとアイデンティティの再生が図られてきています。
  •  生涯学習のまちづくりについて、町民の理解が広がり、地域社会への参加意識が次第に高まってきています。

今後の課題

  •  生涯学習のまちづくりに対する理解が広がっていますが、参加者の固定化や受動的姿勢の解消を図るため、一層の啓発と社会参加意識の高揚に努める必要があります。
  •  町民個々の自己充実と生きがいづくり支援のため、学習者が選択できる学習内容と機会の一層の拡充や情報の提供に努めるとともに、まち起こし進展への活動の工夫が求められています。
  •  地域からの学校支援にとどまらず、学校と地域住民が課題の共有化を図り、相互に学び合う「学社融合」実践の充実が必要です。
  •  「出前講座」は、学校需要に応えるとともに、少数の町民の利活用が広がるよう情報提供等に努めなければなりません。
  •  地区推進会議の事務局を学校に委ね、教職員の負担となっている現状改善のためにも、地域リ-ダ等の育成を進め、事務局体制の整備を図ることが緊要な課題となっています。

今後の道しるべ

  • 生涯に亘り、いきいきと自ら学ぶふるさと創生の生涯学習をめざします。
  • 豊かな地域の自然を生かし、個性豊かな文化香る生涯学習のまちづくりをめざします。
  • 健康で豊かな暮らしのなかに、スポ-ツを生かした生涯学習のまちづくりをめざすこととします。

問い合わせ先

教育委員会社会教育グループ
電話:0139-55-2230