WEB町長室

人を評価する難しさ

2025年8月18日

二人の消防士の話です。
A街では、秋にあちこちで落ちる葉の山が築かれていました。
一人の消防士は、火事に備えて車のエンジンをかけ常時出動に備えていました。
火事が起こると一番先に飛んでいって落ち葉に水をかけて火事を消します。
この消火活動を見ていたA街の人は、「なんて仕事をする消防士なんだろう」と噂しました。

もう一方のB街の消防士は、火事で出動する準備の代わりに、落ち葉を集めて別の場所で処分して火事が起きないようにしていました。
この行動を見ていたB街の人は、「ヒマなんですね」と声をかけたそうです。

本当は、どちらの消防士がより優れた消防士といえるかというと、事前対策の方がはるかに少ない費用と資源で十分な成果が上げられます。

同じように警察官の場合も、犯罪者を逮捕する行動は「逮捕件数」という具体的な数字で成果が示されますが、日々のパトロールで犯罪を未然に防いでいる警察官の活動は、数字に表れないため評価されにくいそうです。

二つの例のように、人事評価はどうしても表面上で判断してしまう傾向にあります。

役場に当てはめると、窓口担当や税務担当は地味なセクションであります。
翻って、産業担当や企画担当は脚光を浴びる機会が多いわけでありますので、評価する方でも高評価になり得てしまう傾向にありますので、人を評価するというのは、至難の業だと痛感しております。

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