WEB町長室

震災で犠牲になった職員の責任は?

2012年8月29日

東日本大震災で南三陸町職員が犠牲になったのは、町長の責任だという告訴状が遺族から提出され、受理されました。
告訴の趣旨は、地震発生時、町長は職員を高台に避難させないで、庁舎の2階を災害対策本部として留まらせた。
ところが、津波は役場庁舎まで押し寄せ、町長は波にさらわれそうになったがアンテナにつかまり奇跡的に助かったものの、41人の職員が犠牲になったということのようです。
このたびの告訴は、海に面している町にとっては大きな課題を突きつけられたような気がします。
なぜかと言いますと、今回の津波の大きさはまさに「想定外」であります。
誰一人として、これだけ大きな津波を想定しておりません。
南三陸町長も、当然のごとく、防災計画で想定している範囲内での行動だと思われます。
ちなみに、本庁舎前の海抜は3メートルです。
これに役場庁舎の高さを加えたとしても、10メートルに満たない高さです。
万が一、10メートル規模の津波が押し寄せたとしたら役場庁舎も被害に遭うわけですが、現時点で、災害対策本部を設置した際に全職員を収容できる施設は役場庁舎より考えられません。
そのため、私も津波が発生した際には、想定内の判断で職員を役場に留まらせることになるものと思います。
まさに、難しい課題であります。