WEB町長室

勇気ある挑戦とは

2013年2月5日

先日の北海道新聞に、小樽沿岸にニシンが大群で来遊し、海が白くなってい事が掲載されておりました。

ご承知のように、あれほど獲れたニシンは幻の魚と言われるようになっておりましたが、十数年前から漁獲量が大幅に伸びてきております。
ただし、自然に復活したわけではなく、北海道が放流を続けてきたという歴史があります。

最初、北海道がニシンの稚魚を放流しようと漁業者に提案しても、誰も相手にされなかったということでありました。
「今更、ニシンが帰ってくるはずがない」ということで。

ところが、稚魚放流を提案した道の幹部職員は、何と言われてもぶれることなく放流し続けたそうです。
結果、幻と言われていたニシンは、浜の漁獲高の一翼を担うようになったわけでありますが、当時の幹部職員の信念には敬服いたします。

上ノ国町も、前浜で獲れた親ニシンから採卵した稚魚を放流しておりますが、やはり、「あんな効果があるかないかわからないようなことをして意味があるんだろうか?」という声も、ちらほら聞こえてきます。

しかし、放流は継続します。

人間も、「石橋を叩いて渡る人」「石橋を叩かなくても渡る人」「リスクがあるから石橋は渡らない人」の三パターンがあると思われますが、私は、たとえリスクがあったとしても、「石橋を叩かなくても渡る人」でありたいと思っております。

ちなみに「リスク」とは、ラテン語で「勇気ある挑戦」という意味だと記憶しております。