WEB町長室

否定を肯定に

2024年6月17日

 例年、田植えが終わる5月下旬から6月初旬の時期は、東風が続き温度が低くなる傾向にありますが、植えた苗が土に活着するにはそれなりの温度が必要でありますので、農家は晴天が続くことを願っております。

 通常、真夏日が続き過ぎると作物の育ちに影響があるため雨を待ち、逆に雨の日が続くと作物が腐ってしまったりするので晴天を待ちます。

 それもあってか時候の挨拶は「今年は雨が多くて。今年は晴天が続きすぎて」と言い、結びは必ず否定の言葉となります。

 おばあさんに二人の息子がいた。
 兄は傘屋を、弟は草履屋を商っていたが、雨が降ると、弟の草履が売れずに困っているだろうと泣き、天気になれば傘屋がさぞ困っているだろうと悲しくなるそうだ。

 ある日通りかかったお坊さんがこのことを聞き、「おばあさん、これから天気の良い日は、さぞ草履が売れるだろうと喜び、雨が降ったら傘屋が儲かることだろうと喜んだらいい。そうすればおばあさんは、一年中、ニコニコして喜んでいられるじゃないか」と教えた。

 受け取る側の考え方により、「否定」を「肯定」に変えることも可能なんですね。