玉石混淆の妙味
2025年7月7日
法隆寺は607年に創建されましたが、670年に火災により焼失したのち708年に再建しました。それから今日まで、大きな地震に見舞われても建物が崩壊することもなく現在に至っており、その理由のひとつは柱を支えている自然石にあるそうです。
宮大工の西岡常一氏曰く、日本の木造建築が礎石によって長持ちするようになったというのは、ただ石の上に柱を乗せて腐るのを防いだというだけではなく、自然石の上に立てられた柱の底の方向はまちまちであることから、地震で揺すられても、力のかかり方が違うということだそうです。
まさに、縦揺れに強い礎石、横揺れに強い礎石があるので、どんな揺れがきてもお互いに補完し合っているということです。
絵の具は、同じ色をどんなに混ぜ合わせても色は変わりませんが、違う色を混ぜ合わせると想像できないようなカラフルな色になるそうです。
組織も同じで、金太郎飴のように真面目な人間ばかりいても面白くなく、一筋縄ではいかないような癖のある人間も必要だということです。