心洗われる
2025年6月2日
私が懇意にさせていただいている知り合いのお寺さんのお話です。先代住職が高齢となり、教員をしている息子さんがお寺を継ぐこととなりました。
息子さんは本山で修行をして住職となりますが、住職の奥さんは何をすればいいのかと先代の住職に尋ねると「あなたはただ掃除をしていればいいんだ」という返答であったそうです。
奥さんとすれば、なぜ、掃除だけをすればいいのかは理解できませんでしたが、言われたとおり掃除を徹底しました。
私は、年に数回お寺に寄らせていただきますが、掃除が徹底されたなかで、片隅に一輪挿しの花、漢詩の掛け軸が飾られていると心洗われるような気がします。
私が心奪われた漢詩です。
「花無心招蝶」
江戸時代の禅僧“良寛”の詩で、“花は無心にして蝶を招く”という訳です。