引き算の人生
2025年1月6日
令和7年もスタートいたしました。“巳年”は私の干支であり、いよいよ72才を迎えることになりますが、よく見て楽しんでいるテレビ番組の一つに「プレバト」があります。
内容は、芸能人に俳句を作らせ、俳句の先生が「才能あり」「凡人」「才能なし」と判定する番組であります。
「凡人」や「才能なし」と判定された芸能人はがっかりですが、その句を今度は先生が添削し、模範となる句に作り替えていくと、みな判定に納得します。
毎回感心させられることは、言葉の使い方により、駄作と判定された句がこんなにも凄い句に生まれ変わるのかということです。
私は、俳句を作ったこともないずぶの素人でありますが、俳句の先生が駄作と思われる句を添削するとき、私なりに気づいたことがあります。
それは、言葉を足すよりも、省くことが多い気がしております。
これを人生に当てはめてみました。
白隠禅師の句に“もの持たぬ たもとは軽し 夕涼み”とありますが、私たちは人生を重ねるうちに様々なものを背負い込み過ぎて、疲れてしまっているのではないでしょうか。
横山大観は「竹に雀」という絵で、40代で雀が5羽、50代で4羽、60代で3羽、70代で2羽、そして80代になると1羽しか描いていないと言います。
今年からは、背負うのではなく、背負ったものを一つづつ減らしていく引き算の人生にしていきたいと思っております。