平成21年 総務文教常任委員会

H21.11.19
所管事務調査
  ① 文化財の管理、公開、修理、解除及び現状変更に関すること

 本町における文化財の指定状況については、国指定によるものが4件、北海道指定によるものが2件あり、町指定のものは有形文化財として、建造物が3件、美術工芸品が29件、有形民族文化財が1件、無形民俗文化財が2件と、町指定文化財の合計は35件になっています。
 文化財の公開を行っているものは、勝山館跡ガイダンス施設、旧笹浪家住宅、上之国館跡、上之国館調査整備センターがありますが、旧笹浪家住宅と勝山館跡ガイダンス施設をあわせた入館者が三千二百七十五名と、昨年に比べ五百名ほど増えているとの報告があったほか、勝山館跡からの出土品の公開について、展示場所の確保が急務となっていることも今後の課題として報告されました。
 文化財の保存修理については、平成十九年度に行われた町指定文化財上ノ国八幡宮社殿改築工事に併せ、古建築専門家による本殿の調査の結果、建築年が約二百三十年前とされていたものが、三百年前まで遡る可能性があることがわかり、重要文化財指定に向けた作業と共に、本殿においても国庫補助事業採択に向けた保存修理のための保存管理計画の策定が進められていることや、古民家として文化財的価値が高いと認められている町指定文化財久末家については、再評価を行い公開活用の方法も模索しながら検討していることが報告されました。
 文化財の現状変更については、重要文化財上國寺本堂の保存修理工事があげられ、建立当時から現在に至るまでに度重なる改修が行われ、建立は千七百五十八年とされていますが、この度の復元工事においては、建具や内陣廻りにより建物が整えられた千七百六十九年の姿に戻すこととし、工事内容は、柱や梁以外の屋根、建具、天井、壁面、彩色塗装、石積の復元まで及ぶことが説明され、その結果、事業費の増大や工期の延長が予想されることが報告されました。
 当委員からは、総合的郷土資料館新設の今後の可能性や、調査整備センターに保存されている、出土品などの文化財の積極的な公開展示を望む意見が出されたほか、現在工事が進んでいる上國寺本堂保存修理の今後予想される事業費増大による、檀家を含む上國寺のさらなる追加負担について懸念する意見が出されました。
 上ノ国館跡、上國寺、旧笹浪家住宅に代表される、北海道唯一の本町固有の歴史的文化遺産を後生に引き継ぐため、文化財の適正な管理と修理が今後も益々必要であると考えられますが、議会としても引き続き監視を続けることが必要と認められます。 
  
② 閉会中の継続調査申出事項決定について

   調査事項~「自治会の活性化に関すること」    

  
H21.07.24
所管事務調査
  ① 町税の徴収に関すること

 町税の徴収実態については普通税、目的税を合算した徴収率が現年分、  滞納繰越分合わせて平成18年度85.65%、平成19年度83.8 2%、平成20年度80.71%、収入未済額についてはそれぞれ、60, 582千円、73,623千円、89,883千円と徴収率の低落傾向と、 収入未済額の増加傾向にあり、国民健康保険税についてもこの3年間の徴 収率は、63.39%、61.4%、51.85%、収入未済額について は102,863千円、115,293千円、122,899千円と増加 傾向にあります。
 収入未済額のうち、時効完成などの理由により、毎年不納欠損処理を行 ってきているものの、徴収率の向上には至らず厳しい収納実態になってい ます。
 また、平成19年4月から施行されております、上ノ国町税の滞納に対 する制限措置に関する条例により、滞納者が行政サービスを制限される事 により、納付を促す事を目的に設置されましたが、この2年間でサービス 制限対象者は、工事の請負や業務の委託に関するもので29件、農林漁業 等各種補助金関係のもので28件、高齢者等入浴券交付に関するもので3 件、通学費助成に関するもので3件、各種委員の委嘱に関するもので1件、 福祉灯油の助成1件であわせて65件のサービス制限措置の対象があり、 そのほとんどについては確約書が提出されていますが、そのうち2件につ いてはサービス制限措置がとられました。
 渡島、檜山管内の市町で組織する渡島檜山地方税滞納整理機構への引き 継ぎ状況ですが、平成19年度は7件、11,244,987円を引き継 ぎし、徴収額は3,810,492円、平成20年度は10件、15,0 15,655円引き継ぎし、徴収額は3,494,815円となっていま す。
 今年度から、税徴収嘱託職員に町職員退職者を充てて臨戸徴収体制の充 実をはかり、また、町道民税の徴収を一部北海道に委託するなど、税収の 確保に対する説明を所管課から受けました。
 当委員からは、滞納未然防止策の強化として、滞納額増加を防ぐ早期納 付交渉の促進、督促訪問徴収の強化、差押えの維持、財産資力などの情報 収集等があげられたほか、納税意識を定着させる納税教育のあり方などが 話され、サービス制限措置に対する町条例についても、町広報誌等でさら にPRすることが必要とされるなど、納税意識の高揚に努めるとともに、 町財政の根幹である自主財源の確保と、滞納者に対し納税者から不公平感 を持たれないよう、厳格な対応が望まれているところであり、議会におい ても今後さらに監視を続けることが重要と考えます。

② 高齢者教育に関すること

 町総合教育計画において「生涯を通じて人々が生き生きと学び続ける社 会の実現」を理念とし、学ぶ喜びと生きがいを求める学習活動の支援と拡 充、ボランティア活動、軽スポーツの積極的な普及と参加の奨励、および、 技能の伝承と地域活動の充実促進や場の設定につとめるとして、文化祭や 生涯学習研修会、また、韓国語、ソバ打ち、書席大会等々の各種講座と健 康づくり講座、スポーツフェスティバル等のスポーツ体験や人材バンク制 度による派遣体制を整えてきていますが、専門家などによる、より高度で 全町的な学習会の開催や、より地域に密着した地区巡回方式を検討するも のの、交通手段の確保やボランティアスタッフの確保など、予算、人材面 でクリアーしなければならない課題と、高齢化が益々進むなか、永年受け 継がれてきた知恵と技能の伝承を図る場の設定が急務であり、先人の知恵 特技が途絶えてしまわぬよう後世に伝えてゆく義務があること。また、生 涯学習5地区推進会議への町負担金が激減したことによる事業縮小の懸念 などが課題としてあげられました。
 今後は、住民課で所管する高齢者の健康づくり事業もあわせた新たな展 開の可能性など、高齢化率50%を超える町内会が多数となることが確実 な中で、高齢者の皆さん一人一人の社会参加と、生きがいをもって健康で 暮らすことができるまちづくりに向け、所管する常任委員会を始め議会の 中でも、充分に議論されていくことが必要とされます。
  
③ 閉会中の継続調査申出事項決定について

   調査事項~「文化財の管理、公開、修理、解除及び現状変更に関すること」

 
H21.06.16
所管事務調査
  ① 閉会中の継続調査申出事項決定について

   調査事項~「町税の徴収に関すること」
          「高齢者教育に関すること」

 
H21.03.17
所管事務調査
  ① 北海道の自衛隊体制維持を求める意見書の提出について

 国土防衛はもとより、災害発生時の救援・救難活動や救急患者の搬送など、道民の安全と安心の確保に向けて大きな役割を果たしてきた、自衛隊体制維持の重要性に鑑み、総務文教常任委員会は「北海道の自衛隊体制維持を求める意見書」を提出することに決定した。

 
H21.01.28
所管事務調査
  ① 文化財の保存・保護、管理などに関すること

 上ノ国町文化財保護条例に基づいて町が指定している文化財は、全部で35件の指定状況となっております。
 この内訳として、有形文化財では上ノ国八幡宮本殿、清浄寺本堂、久末家住宅の3件が建物として、円空作観音座像4点など29件が美術工芸品として指定されており、このほかに有形民俗文化財としての円空作観音座像1件、無形民俗文化財として大留獅子舞及び石崎奴の2件が指定されております。
 上ノ国八幡宮本殿については、平成19年11月、上ノ国町史跡整備検討委員会の専門家による調査の結果、これまで考えられていた1770年より遡る、1699年の建築物であることが明らかにされたことから、文化財としての今後の位置づけが注目されるところであります。
 町指定文化財の保護・管理については、それぞれの所有者によるものとされており、町としての特段の予算措置はなされていないところですが、将来的に維持・保存に限界が予想され、保存状態の劣化が懸念されるものについては、管理のあり方について今後の検討も望まれるところであります。
 国指定重要文化財・上國寺本堂の保存修理事業の実施概要については、平成20年10月27日に開催された町との議員協議会において明らかにされたところですが、国庫補助事業として平成20年度から22年度までの3箇年にわたり、総事業費約1億7千万円で半解体修理が計画され、第1期工事はすでに平成20年12月23日より着工されております。
 この保存修理に対する町費支援についての協議があったところでありますが、町費負担が国庫補助残に対する道費補助の前提とされているということもあり、このたびの所管事務調査の実施のなかで本委員会としても十分に理解できるものとするところであります。
 旧笹浪家住宅、上ノ国八幡宮、上國寺そして史跡勝山館跡と、これら歴史遺産の効果的公開、利・活用を図るうえで観光バス駐車可能な駐車場の整備が長年の懸案事項となってきたところですが、このほど国の平成20年度第2次補正予算において創設された交付金制度を活用することにより、この展望が開けようとしていることは誠に喜ばしい限りであります。
 年々減少してきている勝山館跡ガイダンス施設、及び旧笹浪家住宅観覧者数の増加対策として、公開展示の創意工夫、あるいは効果的普及宣伝のあり方など、検討されるべき事項が何点かあるなかで、この駐車場の整備はひとつの大きな要因となるものと期待するものであります。

② 閉会中の継続調査申出事項決定について

 平成21年第1回上ノ国町議会定例会において、総務文教常任委員会は、閉会中の継続調査申し出をしないことに決定。

問い合わせ先

議会
電話:0139-55-2311 ( 内線 310 )