WEB町長室

仕事の目的を明確に

2010年8月25日

ある雑誌に、先輩に改めてほしい言動アンケートのなかに「日々の業務の意味や目的をきちんと説明してほしい」という項目が4位にランクされておりましたが、新人社員にとっては悲痛な声のようです。
私の経験上、何のために行っているのかという目的性が曖昧な仕事くらい、つまらないものはありません。
コピー1枚とるにも、会議用にとるのか参考のためにとるのかではコピーの仕方が違うように。
日常、同じ経路を飛んでいるように思われる飛行機も、運行便によっても目的性が違うと言います。
東京~大阪の朝一番の運行便、大多数のお客さんにとって最も重要なものは“時間”だそうです。
このフライトのほとんどのお客様はビジネスマンということで、朝の会議や商談に間に合わなくては、数百万円、数千万円の損が出ることが想定されるそうです。
そのほかにも、親が危篤で一刻も早く実家に帰りたい人など、時間を最優先している人がたくさん乗るそうです。
ところが、これが夏休みの昼の沖縄行きで、家族連れやお子様一人の旅行が多い場合は、話がまるで違うそうです。
この便の場合、大多数のお客様にとって最も重要な価値は、飛行機が揺れないこと。
それと、安全性の次にくるテーマは快適性になります。
そのため、多少時間がかかっても揺れない高度を選び、許される範囲内で経路を変えてでも揺れが少ないところを飛ぶことを第一目的とするそうです。
このように、どのフライトも同じように飛ぶのではなく、安全という絶対的な事項を守った上で、その時々の状況に合わせたテーマに沿って飛び方を変えるといいます。
このことから、通常業務においても、上司と部下の齟齬が生じないために、この仕事は何の目的で実施するのかということを、上司は部下に伝えることが大切であります。