WEB町長室

国を崩壊させるパンとサーカス

2011年9月8日

今月2日、野田内閣が発足いたしました。
小泉内閣以降1年ごとに内閣が変わっているため、野田内閣もいつまで続くものか誰も予測がつきません。
また、子ども手当の支給、高校授業料無償化、農家個別補償等々、国民に対して与えることばかりが羅列されている、民主党マニフェストの見直しも行われるようであります。
この民主党マニフェスト、国民にとっては心地よい政策ばかりでありますが、私はローマ帝国の崩壊を思い浮かべてしまいました。

“すべての道はローマに続く”とまで云われ、栄華を誇ったローマ帝国。
巨大な富が集中し繁栄を謳歌したローマ帝国は、パンとサーカスで崩壊したといいます。

ローマ帝国を築く礎となったローマ市民は、次第に欲望を増大させ、ただのパン(食糧)を与えられて労働を忘れてしまいます。
それに追い打ちをかけるように、サーカス(戦車競争や剣闘士試合等)に代表される、消費と娯楽に明け暮れるようになります。
結果、ローマ市民はそれまでローマ帝国を支えてきた自立自助の勤労精神を失っていき、周囲の蛮族の進入によって滅んでいったといいます。

このことは、私たち行政も注意しなければならないことであります。
何もかも助成し支援することは町民受けしますが、町民の自立を阻害する要因になりかねません。
国づくり、町づくりの要諦は、あくまでも国民・町民の「自立自助の精神」が根幹となります。

第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの就任演説。
 “アメリカ市民のみなさん、
  アメリカの国があなたに何をしてくれるかではなく、
  あなた方自身が、アメリカに何ができるかを考えてください”