目的と手段
2025年1月28日
昔、ホンダの会社では、社員も役員も大部屋に一緒にいてガヤガヤやっていたことが独創的な発想で、経営を伸ばす要因になったと言われた時期がありました。それにあやかって大部屋にした企業もあったそうですが、結果的に期待通りにはいかなかったということであります。
それは、目指しているものが何かということをしっかり考えないで、ただ型から入ったことが伸びなかった要因であり、大部屋は単なる手段であって、目的ではなかったいうことに尽きると言われております。
以前、ある省庁のオフィスの中に入りましたら、フリーアドレス※のオフィスとなっておりました。
ベンチャー企業のようで、やはり画期的だなあという印象を受けましたが、入っているビルの前で担当と会うための電話をかけたところ、何回かけても「回線が込んでいるため改めておかけ直し下さい」という趣旨のアナウンスが流れ、うんざりしました。
これでは、何のためにフリーアドレスを導入したのか。
その前にやることがあったのではないか、との思いと、やはりこれもトレンドとして型から入った例なのかと認識しました。
※フリーアドレス:職場内において、個人の固定席ではなく、毎日自由に席を選んで仕事をする働き方のことです。