上ノ国高校の入学式で感じたこと
2008年4月18日
4月8日、北海道上ノ国高校の入学式に出席いたしました。今年は一間口減となったため入学者は27名と少なく、うち男子は8名でありました。
私は、いつもどおりの挨拶をいたしましたが、正直、ビックリいたしました。
今年の入学生のうち何人かは、昨年、上ノ国中学校の荒れた原因を作った生徒でありますので、きっと私の話など聞く態度でないだろうと推測しておりましたが、嬉しいことに私の推測が見事に外れました。
男子生徒全員が、私から目をそらさないで話を聞いていたのです。
高校は、やはり義務教育と違うということを実感いたしました。
ある教師が、教師と生徒の関係をコップと水にたとえておりました。
今、教師は知識や知恵という水を生徒のコップに注ごうとするわけでありますが、その水は生徒のコップに入らないといいます。
何故かといいますと、生徒のコップは裏返しになっているため、いくら教師が水を注ごうとしても、生徒のコップに水を注ぐことはできないということであります。
つまり教師は、知恵や知識という水を注ぐ前に、まず生徒のコップを水が入るような状態にしなければなりません。
昨年、上ノ国中学校は荒れました。
今ふり返ってみますと、私たちは、生徒のコップが裏返しになっている状態で水を注ごうとしただけでなかったのかと反省させられました。
しかし、入学式での彼らの目は、いつでも水を受け入れる状態になっているように見受けられました。
これからの3年間、上ノ国高校の教師に期待するところであります。