変革を嫌う「カレンダー理論」
2012年2月9日
何ごとも、変革はたいへん勇気のいることであります。元来、人間は保守的な動物であり、できたら今の状態を変えたくないと思うのが一般的な心情のようであります。
そのため、何かを変えようとするときは、相当な勇気と労力を有することとなります。
ある会社の経費削減会議で、カレンダーを中止しようという意見が出されたそうです。
まさに、従来行っていたことを中止するわけでありますから、変革であります。
中止の理由は、「PR効果がはっきりしないので、金をかけるのをやめよう」ということでありますが、議論は予想外に白熱し、結局、「効果がわからないだけに、やめれば、どんなマイナスが生じるかもしれない」という理由で、その提案は却下されたそうです。
このように、「効果がはっきりしない」は中止の理由とならず、どういうわけか継続の理由に転じてしまう思考回路を、「カレンダー理論」と呼ぶそうです。
この理論は、往々にして大企業や行政に多いといわれております。
なぜかといいますと、現実的に逼迫していないうえに、責任をとる人が明確化されていないことがその要因と思われます。
やはり、変革するときは少しくらいのリスクがあったとしても、思い切って実行しないことには何ごとも変わりません。