WEB町長室

簡単なときには慎重に

2007年8月29日

将棋の大山康晴名人は、試合中、相当な時間をかけて熟考する人であったということを何かの本で読んだ記憶があります。
ある人が、最も時間をかけて考えるのはどこの場面かと聞いたところ、「難局ではあまり時間をかけることはない。逆に、簡単と思われる局面で時間をかける」と答えたそうです。
何故かというと、簡単な手というものは、案外落とし穴に陥りやすいものである。
そのため、あまりにも簡単な手と思われたときは、どこかに必ず落とし穴があるはずだという細心の注意を払うことが大切だということだそうです。
まさに、危機管理の要諦である「まさか」でなく「もしや」という発想であります。
大山名人と言えば、将棋界の神様のような人であります。
その大山名人でさえ、このように緻密に考えるのでありますから、我々凡人はもっともっと慎重に考えることが必要かと思います。
とくに、大きなミスは何回もの小さなミスの延長線上にありますので、些細なミスでも細心の注意を払うことが大切だと痛感しております。