とにかく、やってみなはれ
2007年6月15日
昨年、日本海グリーンベルト計画で海岸沿いに植えたカシワの成長結果が出ました。従来の植樹は、苗を植樹して、その後防風柵で苗を風から守ってやるわけでありますが、これだと相当な費用がかかり長続きしない恐れがあります。
そのため、今回は、山から拾ってきたドングリを直播きし、防風柵も作らないで木の自生力に任すことにしたわけであります。
いわゆる、上ノ国方式です。
このたび、桧山森づくりセンターで調査した結果、3,000個植えたドングリのうち、発芽を確認できたのは6本でありました。
調査書の冒頭には、不成績のため完全な失敗とあり、考えられる原因を挙げておりました。
原因の一つとして、あまり良いドングリでなかった。
二つ目は、冬期間雪が少なかったために、季節風で乾燥してしまった。
三つめとして、播種した種の殻が確認できなかったことから、ネズミ等に食べられてしまったのではないかとありました。
しかし最後には、この原因は克服できることであり、今回の6本の発芽は失敗でなく、希望の苗であると結ばれておりました。
実施する段階で、風の強い海岸でドングリを植えても成功するわけがないという声も聞こえてきておりましたが、敢えてチャレンジいたしました。
この6本を、「6本よりなかった」と見るか、「6本もあった」と見るかであります。
私は、「6本もあった」と見ています。
それも、チャレンジしなければ「原因」も「結果」も知ることはできません。
プロジェクトXで紹介された、南極越冬隊を指揮した西堀栄三郎隊長の言葉を思い出しました。
「とにかく、やってみなはれ。
やる前から諦める奴は、一番つまらん人間だ。」