WEB町長室

記者から教わったこと

2004年7月6日

大型の台風6号は、お陰様で何事もなく過ぎ去っていきました。
予報では相当な被害が予想されたため、役場内に連絡対策本部を設置し、担当課が朝まで見回り等をして警戒しましたが、何の被害もなく安堵いたしました。
危機管理の要諦は、「まさか」でなく「もしや」という心構えで望み、最悪の想定により最小の被害に抑えることであるといわれております。
一杯飲みながらある記者から聞いた話によると、有珠山が噴火した際、2町の町民が避難所に避難しましたが、両町民の心構えが全く違っていたということでした。
A町の町民は、2~3日の避難を想定していたのに対し、B町の町民は、家に帰れないことを想定して1ヶ月位の食料を持参したうえに位牌まで持ってきた人もいたそうです。
そしてA町の町民は、避難したその日から「行政は何をしているんだ」という不満を言い合っていたが、B町の町民は、その日から町内会活動を展開するとともに、当番表を作って自分たちで煮炊きできる体制まで整えていたそうです。
何故このような違いがでたのかというと、A町が前の噴火を教訓として生かせなかったのに対し、B町は、昭和新山ができた当時を教訓として生かし、火山の権威である岡田教授からいざというときの心構えを勉強していたということでした。
同じ場面に遭遇してもこのような違いがあるものかとびっくりするとともに、上ノ国町にとっても大変参考になる話でありました。