仕事は段取り八分で
2010年8月11日
あるセミナーでの話だそうです。A街では、秋にあちこちで落ち葉の山が築かれていました。一人の消防士は、火事に備えて車のエンジンをかけ、常時出動に備えていました。火事が起こると一番先に飛んでいって落ち葉に水をかけて火事を消します。この消火活動を見ていたA街の人は「なんて仕事をよくする消防士なんだろうね」と噂しました。
もう一方のB街の消防士は、火事で出動する準備の代わりに、落ち葉を集めて別の場所で処分して火事が起きないようにしていました。この行動を見ていたB街の人は「ヒマなんですね」と声をかけたそうです。
さて、どちらの消防士が優れているのでしょうかという問いになりますが、いかに、根本的な事前準備が大切かということを示唆している逸話であります。
私は、町の様々な行事に参加する機会があります。
当然、トラブルことも度々ありますが、当日までの準備を怠りなくやっているかどうかは、トラブルが発生した際に一目瞭然でわかります。
トラブルが発生したとしても、準備を怠りなくやっていると思われるときはすんなり解決いたしますが、準備不足のときの解決にはそれ相応の時間を要します。
結果的に、準備段階で労力を最少化させたつもりが、トラブル発生時にはその何倍もの労力を要することになります。
昔から、建設現場などで「段取り八分」という言葉が使われます。
これは、段取りが完全に終われば仕事の8割が終わったも同然であるということですが、消防士の逸話と同じで、残念ながら準備段階の労力は人目につかないものであります。