WEB町長室

二人の消防士の話

2011年7月7日

東日本大震災への政府の対応に、毎日、腹立たしさを感じて
おります。
まるで、危機意識がありません。
こうなるとやはり、万が一災害が発生した際には、自分たちの
町は自分たちで守るという気構えが必要なのかと改めて感じて
おります。

しかし、防災行政で一番の課題は、どの程度までの対策を講
ずればいいかということであります。
このたびの震災を教訓にしますと、想定外を想定しなければな
らないことになりますが、大きな災害発生を想定し万全な備え
をしたとしても、災害が発生しなければムダな備えと言われか
ねません。

まさに、税金の無駄遣いと言われるでしょう。

二人の消防士の話です。
A街では、秋にあちこちで落ちる葉の山が築かれていたので、
一人の消防士は、火事に備えて車のエンジンをかけ常時出
動に備えていました。
彼は、火事が起こると一番先に飛んでいって落ち葉に水をか
けて火事を消します。

この消火活動を見ていたA街の人は、「なんて仕事をする消
防士なんだろう!」とうわさしました。

もう一方のB街の消防士は、火事で出動する準備の代わり
に、落ち葉を集めて別の場所で処分して火事の起きないよ
うにしていました。
この行動を見ていたB街の人は、「ヒマなんですね!」と声を
かけたそうです。

この場合、どちらの消防士が、より優れた消防士といえるで
しょうか?

本当は、事前対策の方がはるかに少ない費用と資源で十
分な成果が上げられるわけですが・・・。