“なでしこジャパン”に見たプロ魂
2011年8月26日
ある本に、プロと呼ばれるには、「自分で高い目標を立てられる」
「成功するために、徹底して準備をする」
「絶対に成功するという強い信念を持つ」
という、三つの条件が必要だとありました。
その時、この三つの条件に当てはまる人を思い浮かべましたら、先のサッカーワールドカップで優勝した“なでしこジャパン”が思い浮かんできました。
“なでしこジャパン”は、十八才から三十三才と十五才の年齢幅がある女子サッカー日本代表でありますが、彼女らがサッカーワールドカップで優勝するまでは、日本国内に女子サッカーチームがあることさえ知りませんでした。
しかし、決勝でアメリカチームを下し優勝カップを手にした途端一躍有名になり、今では“なでしこジャパン”のニュースがテレビに流れない日はないと言ってもいいくらいであります。
勝ち上がっていく中での極めつけは、何と言っても決勝戦での前半、後半を一対一の同点で終えて突入した延長戦。
延長三十分の前半、アメリカに一点取られた時点で見ていた人たちの大半は諦めていたと思いますが、選手たちは諦めていませんでした。
後半終了三分前での、キャプテン沢選手による奇跡の同点ゴール。
それは、たった二十一人のか弱い女の子が、日本全体を感動させた一瞬でもありました。
ゴールを決めたキャプテンの沢選手は、チームのメンバーに「苦しくなったら、私の背中を見なさい」と常に語っているそうですが、沢選手はキャプテンとしての役目を立派に果たしました。
その彼女らは、プロのサッカー選手であります。
ところが、男子サッカーの試合には、数万人単位の観客が動員されますが、女子サッカーは数百人の観客より動員されないということでありますので、プロといいながら、現実、食べていくにもやっとだと思われます。
そのような環境の中で、プロを続けていくということは、相当な強い信念がなければできないことであります。
私は、どんな厳しい状況下であっても、強い信念と行動で未来は開けてくるということを彼女らの試合で教わりました。
今やインターネットの普及により、時間や距離が短縮され、東京に住もうが田舎に住もうが関係なくなりました。
つまり、本人の努力次第で何でもできる時代になったわけでありますので、町を預かる者として、上ノ国町の若者が、“なでしこジャパン”に負けないくらいのプロとして活躍することを期待しております。