まさに想定外
2012年11月26日
東日本大震災で、岩手県釜石市の小中学生が迅速な避難で99%の生存率を記録し「釜石の奇跡」まで言われました。
そこには、周到な訓練と次のような考え方があったそうです。
一つ目として、何ごとも想定にとらわれない。
二つ目として、ハザードマップを信じたらダメ。
このことが偶然活かされた出来事が、東日本大震災でありま
した。
東北のある小学校で、
震災三日前に上級生と下級生が手をつないで裏山に逃げる
避難訓練をしたそうです。
ところが3月11日の震災時、避難訓練どおり走って逃げる
子どもたちを1年生担任の女性の先生が後ろから追うと、
先頭の子が避難する予定となっていない別の山に向かって
走っていく。
そこで後ろから一緒に走っていった先生は、
「そっちじゃない。そこは危険」
と叫ぶが先頭に声が届かなかったそうです。
その時その先生は、
「自分一人だけが生き残ってこの子たちを死なせるわけに
はいかない」
という一念で子どもたちの後を走って、
とにかく高い所に向かうよう指示したそうです。
そして、逃げる途中ふと振り返ったら、
避難するはずの山はすべて津波に呑まれていたそうです。
教訓として、災害というものは想定外の連続であるというこ
とを肝に銘じておくことが必要かと思われます。