WEB町長室

今年の世相は「偽」

2007年12月18日

今年の世相を占う言葉は、「偽」でありました。
1月の不二家の偽装に始まり、ミートホープ、石屋製菓、船場吉兆等々でありましたが、一流のお店は絶対にうそをつくことはないだろうと思っていたので唖然といたしました。
しかしこれは、始めから大きなうそをつくつもりだったのではなく、チョットした小さな偽りから始まったのではないかとも言われております。
ある教授が、船場吉兆が犯した偽装を次のように空想してみました。
ある日突然の予約で、但馬牛の肉が足りなくなった。
そこでしようがなく、手に入りやすい佐賀牛を使ってみた。
佐賀牛も但馬牛に負けないブランド牛である。
その料理を出したところお客さんの評判は悪くなかった。
それどころか、今日の牛肉はおいしかったというお客さんすらいた。
そのうちに、佐賀産だけでなく、九州産の牛なら同じように評価されるのではないかと考える料理人が出てきた。
それを実行に移してみたところ、大きな問題は起こらなかった。
このようにして、偽装がエスカレートしていったのではないか。

世間は、大きな過ちだけを指摘する傾向にありますが、大きな過ちは小さな過ちをきっかけにして起こることが多いといいます。
事例によっては、善意から起こることもあります。
時々、他町村の不祥事が新聞に載っていることがありますが、その不祥事とて、大したことがないだろうという当事者意識から起因したものが多いのではないでしょうか。
今一度、自分の回りに小さな過ちがないだろうかと、お互いふり返ってみることが必要かと思っております。