WEB町長室

親から受けた影響は

2007年10月4日

日本とアメリカの高校生千人に、自分が徳性を獲得するうえで誰の影響を受けたかというアンケートを実施したところ、「嫌なことがあってもじっと耐える」という項目で両親から影響を受けたのは、日本が23%、アメリカは53%。
「自分は損をしても正しいことをする」という項目では、日本が23%、アメリカは59%。
「正直な人間になる」という項目では、日本が35%、アメリカは71%。
この日本とアメリカの差は、まさに家庭教育力の違いでしょうか?
私は、父から説教されたことはありませんでしたが、一度だけ教訓めいた話を聞いたことがあります。
いつだったか定かでありませんが、父が家の前で座って何かをしておりましたので「何をしているの?」と聞きましたら、父は後ろにいる私の方を振り向かないまま「今、鉋の刃を研いでいるんだ」と答えました。
そして続いて出た言葉が、「あのなあ、鉋の刃というものは、泣くだけ研がねば、笑うだけ切れねえもんだ」というものでした。
何ごとも泣くだけの思いで努力しないと、笑えるような満足した結果が期待できないということでありますが、その時は無意識に聞いておりました。
しかし、改めて思い返してみますと、含蓄のある言葉でありました。
私が父から人生を示唆された一つの出来事でありましたが、親の影響というのは、回数でないと確信しております。